TPP
TPP(Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement 環太平洋戦略的経済連携協定)が紆余曲折の末、大筋合意しましたね。
弊社も、メインが穀物を取り扱う会社ですので、ここのところ毎日、業界団体を通じて、農林水産省の関係セクションからの報告がメールで舞い込んでいます。
大筋合意したとは言え、その全貌はまだはっきりしていないので(全貌が明らかになったところで発効して動き出さないとその効果はわからないでしょうが。。。)なんとなく不安を感じます。仕事柄、特に農業従事者(生産者)の心境を察すると、複雑なものがあります。
一方で、消費者の立場で鑑みると、私個人的には割と楽観的です。
例えばこのお気に入りのハワイ産の缶ジュース(HAWAIIAN SUN)。卒業旅行(30年以上前)のハワイで始めて見かけて、当時日本では販売されていなかったと思います。数年後、大手商社が取扱いを始めて、とんでもない値段で日本市場に登場しました(プレミアム感の演出もあったかもしれません。)。で、現在はかなり円安の状況にもかかわらず、値段は国産飲料とほぼ同じです。
何が言いたいかというと、もちろん流通業者の企業努力はあったと思いますが、こういう物品(ハード)の市場は既に成熟しているんじゃないかと。ですから関税が削減、撤廃されても大した市場の混乱は起こらないんじゃないでしょうか?農産品にしても、日本人は諸外国に比べてはるかに国産品に拘ります。米、牛肉、海産物、加工食品然り、少々の価格差なら国産をチョイスするでしょ?そういう意味でも、日本の農産物などが壊滅的打撃を受けるとは考えにくいわけです。私の考えは甘いんでしょうか?
むしろ、医療や保険、知的財産などソフトの部分は厄介かもしれません。なんだかんだ言って、日本人のサービスはやっぱりきめ細かいです。そのあたりを欧米風のビジネスライクな対応がまかり通ると、違和感を感じるかもしれませんね。
さぁ、このTPP、吉と出るか凶と出るか。評価を下せるのはまだだいぶ先になりそうです。。。