読書感想文「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」
本屋で平積みにされていてタイトルが非常に興味をそそったので買った、川口マーン惠美さん著の「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」を昨日読み終えました。
ドイツは、我々にも非常に親しみがある国ですが、それは主に工業製品についてであり、本当のドイツ人がどんなだかはあまり知らないような気がします。
彼の国は、先の戦争で日本と同じく敗戦国となり、これまた日本と同じく驚異的な復興を遂げて今ではヨーロッパ一の経済大国です。境遇が似ているので我々は更に親近感を感じるのかもしれませんね。
漠然と持っているドイツ人感は、質実剛健、生真面目、冷徹などなどでしょうか?時に我々は彼らに畏敬の念を抱くことさえあります。しかし、この本を読むと意外に人間臭いドイツ人像が感じられます。ただ、原発全廃をいち早く決めるなど、主義主張ははっきりしているようで、その辺りが日本人と決定的に違うところでしょうか。
EUにおいてドイツは盟主であることは明らかですが、今や非常に厳しい立場に立たされているそうです。真面目に働きもしない破綻寸前の国々がドイツの懐を当てにして寄りかかってくるというような。今、日本はTPPに猛進していますが、現在のドイツの状況を教訓に冷静になるべきだと著者は警鐘を鳴らされています。ドイツですら苦労してるのに、交渉能力が無いに等しい役人連中が物事を決めてしまうと相手の思う壺かもしれませんね。
ドイツのことは知りませんが、仕事で中韓に出かける機会の多い私は、出張のたびに日本のすばらしさを再認識しています。大げさではなく、私的には「行ってみた中韓、10勝0敗で日本の勝ち」です。今の日本がドイツのように訳のわからない隣国に足元をすくわれないよう祈るばかりです。