読書感想文「日本が戦ってくれて感謝しています」
少し前に読み終えたのですが・・・
井上和彦氏著の「日本が戦ってくれて感謝しています」を読んでみました。
井上和彦氏といえば、私の好きなテレビ番組でよくお顔を拝見します。私は特にそうは思いませんが、見る人が見ればかなりの「右派」です。何か最近、この手の本が書店を席巻している気がしますが、日本人が自らのアイデンティティを呼び起こすという観点からは、そういう時代といえるのかもしれません。
タイトルから判りにくいかもしれませんが、要は、アジアは大声でわめく中韓だけではなく、日本を信頼してくれる国もたくさんあるのですよということでしょうか?先の戦争によって、アジアの多くの国々はそれこそ自らのアイデンティティに目覚め欧米支配、搾取から独立を勝ち取った、そして今それらの国々は欧米と対等に話ができる、それはある意味戦争の火蓋を切り欧米に抵抗した日本のおかげである、ということです。
タイの元首相がかつてこんなことを言ったそうです。
「日本のおかげでアジア諸国は全て独立した。 日本というお母さんは、難産して母体を損なった。しかし、生まれたての子はすくすく育っている。
今日、東南アジア諸国民がアメリカやイギリスと対等に話が出来るのは一体誰のお陰であるか。それは身を殺して仁を成した、日本というお母さんがあったためである。
12月8日は、我々にこの重大な思想を示してくれたお母さんが一身を賭して重大決心された日である。更に8月15日は、我々の大切なお母さんが病の床に伏した日である。
我々はこの二つの日を忘れてはならない。」
非常に判りやすいですね。。。
井上氏が師と仰ぐ、金美麗さん(この方も上記番組の常連ですが。)が常々「歴史には光と影がある。」と仰っていますが、まさにその通り、戦争ですから残酷なこと非人道的なことも当然あったでしょう。しかし、例えば台湾のように日本統治時代に急速に文化が発展し、未だにそれを感謝してくれているご年配の方々が大勢いるのですね。
作品中、にわかには信じがたいですが、アジアには今の日本人以上に「大和魂」を持ち、今の日本の優柔不断さを嘆いている方々がいらっしゃるそうです。その方々はすでに皆さんご高齢ですが、そういう「光」の部分を後世に伝えようと尽力されているそうです。
井上氏はそういう人々の存在を踏まえて、戦後続く日本人の「自虐史観」と決別せねばならないと訴えています。最近、中韓が非常にやかましいです。しかし今の彼らのポジションも上記論法で言えば、日本のおかげでもあるわけです。2国が騒ぐことによって日本人は自国を見つめ直す雰囲気が醸成されつつあるような気がしますが、それはイデオロギーとしてではなく、意味があることだと思います。