コラーゲンの話⑪
【コラーゲンと関節】その2
マウスにリン含有の高い餌を3週間与えたグループと(高リン食は骨密度を低下させます。)、高リン食+コラーゲンペプチドを与えたグループとを比較した実験で、前者より後者の方がが軟骨の層が厚く、軟骨の細胞数も多いという結果が得られたそうです。また後者が、軟骨の土台である骨が不均一になることが少なく、構造が維持されたということも明らかになりました。
つまり、コラーゲンペプチドが関節軟骨の変性を遅らせ、関節軟骨の老化を予防するということが示唆されたわけです。
変形性膝関節症の患者がコラーゲンペプチドを1日10g、3ヶ月間摂取した結果、膝関節の総合評価指標、痛みの軽減指標が共に改善したという報告もあります。指標のみならず改善が画像でも確認できた症例もあるそうです。
そのメカニズムは、プロリン-ヒドロキシプロリンのペプチドが、ヒアルロン酸を作る細胞に作用、ヒアルロン酸の合成を促進し、軟骨細胞の石灰化や肥大化進行を抑制すると考えられています。