健康よもやまばなし

コラーゲンの話④

「コラーゲンの吸収」

過去、人体の取り込まれたたんぱく質は、分解されアミノ酸になると考えられていました。しかし研究の結果、コラーゲンは他のたんぱく質と異なり、高い割合でアミノ酸が数個結合したペプチドという形で吸収され血中に一定時間とどまることが判ったそうです。特にコラーゲン特有の「ヒドロキシプロリン」が「プロリン」、「グリシン」と結合した2種が特に多く吸収されることが解明されました。

「ヒドロキシプロリン」との結合体は特殊な繋がり方をしているため、たんぱく質分解酵素が作用しにくく結合体(ペプチド)のまま吸収されるというメカニズムです。

プロリン-ヒドロキシプロリンのペプチドをラットに投与して、身体のどこに運ばれるかの研究で、ペプチドは、「骨」「関節」「皮膚」に到達したことが確認されました。またその研究で、ペプチドが「細胞レベル」まで届いていることも判ったそうです。

細胞レベルまで届いたコラーゲンペプチドは、以前は「身体のコラーゲン組織を作る材料」と予想されていましたが、現在は「細胞を活性化させるシグナルの発信源」の働きをするという考え方が主流です。例えば、線維芽細胞や軟骨細胞がコラーゲンを活発に作り出すための環境を整える、組織に弾力を与えるヒアルロン酸の生長を促進する、細胞の分裂を促進する、などというものです。   <続く>

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2013年2月28日